病気お見舞いのマナーについて
訪問のタイミングについて
お見舞いは、相手の心と体に負担をかけないよう配慮することが大切です。
よほど親しい人や身内でないかぎり、入院直後や手術前後は避け、容態が落ち着いたときや快復に向かっているときに、家族や本人に様子を聞いて了解を得てからにしましょう。
家族への確認をすませたら、手術前後の日程や、検査の日を避けてお見舞いに行きます。
病状が深刻そうな場合や相手が人と会いたくない状況のときは、お見舞いには行かないようにし、再度家族に連絡を入れましょう。
たくさんの人数でお見舞いに行くのはなるべくやめましょう。特に相部屋だと、他の入院患者たちに迷惑がかかります。
また、自宅にお見舞いに行く場合は、相手の都合のよい時間を聞いてから伺うことが必要です。
服装について
病院に行くのでおしゃれは不要です。しかし、黒を基調とした服装も、相手の気分が暗くなるのでやめましょう。何より、節度をもった服装にしましょう。
また、香水はつけない方が無難です。
会話について
病気の人が元気になるような会話を心がけます。
できるだけ明るい話題を選び、何よりも相手を励ます言葉をかけることが大切。
状病を聞くのはタブーです。相手が病状を話し始めた場合は、親身になって話を聞いてあげましょう。
おすすめなお見舞い品と注意点について
お見舞いの品は、花(香りの強いもの、赤い花、鉢植えはタブー)、雑誌、お菓子などが一般的。
花は、花瓶や水の入れ替えが必要ない花かごがおすすめ。
しかし、人によっては食べ物が食べられない状況や、目や耳が悪くなっている状況の人も考えられるので、事前に家族に病状を聞いてから、お見舞い品を選ぶとよいでしょう。
お見舞いに行けない場合は、家族あてに手紙を書いて、伝えてもらうようにお願いしましょう。
また、退院したあとや回復してからお見舞い品を贈るのはタブーなので気をつけましょう。
品物の渡し方について
お見舞いの品はまず本人に見せて、付添いの家族がいれば、その人に渡します。
いなければ本人に断って、空きスペースのある棚か、テーブルに置きましょう。
相手別の金額の相場について
☆プライベートでの金額の相場
贈り先・・・金額の目安
両親・・・1万円~3万円
兄弟・・・5千円~2万円
親戚・・・5千円~2万円
友人・・・3千円~1万円
近隣の人・・・3千円~5千円
☆会社関係での金額の相場
贈り先・・・金額の相場
役職のない社員・・・5千円~7千円
主任・係長・・・5千円~7千円
課長・・・7千円~8千円
部長以上・・・8千円~1万円
お金の注意点について
病気見舞いのお金に新札を使用すると、「用意して持っていた」という感じを与えないために、新札は使いません。
ただし、汚れた紙幣は失礼なので、新札に一度折り目をつけて使うことが多いようです。
のし袋や封筒の水引、表書き、名前の書き方について
現金や商品券を持っていく場合は、下記のような祝儀袋に「御見舞」と表書きして入れるか、左側に赤い線が入った封筒に入れて渡します。白い封筒はタブーですので、注意してください。
☆のし袋の水引、表書き、名前の書き方
水引:紅白の結び切り
のし:本来はのしをつけますが、「のし」が「のばす」という意味に受け取られることがあり、付けないことが多くなっています。
表書き/上書き:「御見舞」
表書き/名前:上書きよりやや小さめの文字でフルネーム
☆封筒の水引、表書き、名前の書き方
白い封筒はタブーですので、ご注意ください。
水引:付けない
のし:本来はのしをつけますが、「のし」が「のばす」という意味に受け取られることがあり、付けないことが多くなっています。
表書き/上書き:「御見舞」
表書き/名前:上書きよりやや小さめの文字でフルネーム
☆中袋の書き方
表側:中央に金額を書きます。ただし、市販のもので金額の記入欄がある場合はそこに書きます。算用数字ではなく、漢字を用いましょう。
裏側:住所と氏名を書きます。こちらも記入欄があればそこに書きます。
金額の書き方:金額は漢数字で書きます。表記は正式でも略式でも構いません。
正式・・・略式
金 伍阡圓・・・金 五千円
金 壱萬圓・・・金 一万円
金 弐萬圓・・・金 二万円
金 参萬圓・・・金 三万円
金 伍萬圓・・・金 五万円
金 拾萬圓・・・金 十万円
ビジネス相手へのメールの文例について
☆ビジネス相手へのメールの文例・1
急啓 ご病気と承りまして驚いております。ご経過はいかがでございますか、心からお見舞い申し上げます。
平素はいたってご壮健の由うかがっておりましただけに、ご家族の皆様も、さぞご心痛のことと存じあげます。
また、仕事第一にお過ごしになっておられたあなたさまご自身、病床におられても仕事のことを心配なされ、落ち着かないお気持ち拝察いたしますが、この際は治療専一に努められ、一日も早くご全快なさいますよう心からお祈り申し上げます。
早速お見舞いにうかがいたいと思っておりますが、しばらくはかえってご迷惑になるばかりかと思いますので、とりあえずメールにてお見舞い申し上げます。いずれ電話にてご都合をうかがいましてから、あらためて参上いたします。
意を尽くしえませんが、取り急ぎ一筆したためました。
不一
☆ビジネス相手へのメールの文例・2
急啓 今朝、御地に出張いたしました当地社員からの報告で、はじめて貴社福田社長がご病気のためご入院中と承り、驚きました。その後のご病状はいかがでいらっしゃいますか。お見舞い申し上げます。
平素ご壮健でいらっしゃいますからご回復は早いと存じますが、ご家族の皆様にはさぞご心労のことと拝察申し上げます。何卒じゅうぶんにご療養のうえ、一日も早く全快あそばされ、従前にも増してご活躍なされますよう心からお祈り申しあげております。
なお、心ばかりのお見舞いの品を別便にてお送りいたしましたので、ご笑納いただければ幸いでございます。厳しい寒さに向かいます折柄、くれぐれもご自愛ご加療のほど願いあげます。
以上
「冠婚葬祭とマナーの基本事典」より
「冠婚葬祭 つきあいとお金」より
「冠婚葬祭とおつきあい」より
「ビジネスメールものの言い方文例辞典」より